弾き語り用ギター譜を選ぶ際の注意点

一般的な弾き語り用ギター譜は、上から順に、コードネーム・メロディ・歌詞・ギターパートの伴奏五線譜(タブ譜が付いているものも多いです)からできています。この他にも、コードネーム・歌詞、それに簡単な伴奏パターンが楽譜の片隅に書かれているだけのをよく見かけます。

しかし、このような譜面の使用には注意が必要です。

「なんとなくその曲の雰囲気が出れば良い」「完全にコピーしなくても、楽しければそれで良い」とお考えの方には特に問題はありませんが、「できるだけ原曲の雰囲気を出したい」と思われる方は、このような譜面の使用は控えていただく方が良いと考えています。

問題点をいくつか列挙します。

1. 歌詞の上にコードが書かれているものの中には、コードが変わる適切な位置に書かれていないものがあり、どのタイミングでコードチェンジをすれば良いかがわかりづらい

2. 前奏(イントロ)、間奏、後奏(アウトロ)のコードが書いてあっても、それを何拍・何小節演奏するかまでは書かれていないものが多いため、どのタイミングでコードチェンジをすれば良いかがわかりづらい

3. 簡単な伴奏パターンが書かれていても、曲を通してずっとそれが続くとは限らない
むしろ、全曲通して同じパターンが続く方が少ないです。

4. ストローク奏法の場合、どこにアクセントを置くかが書かれていない
5. シンコペーションがかかっていても、記されていないことが多い
「3.」「4.」ともに言えることですが、リズムをいい加減に演奏しても、全く原曲の雰囲気が出ません。

6. アルペジオやスリーフィンガーで特徴のあるフレーズ(秦基博「アイ」「ひまわりの約束」など)を書かれていないことが多い

書店や楽器店で購入を検討される場合は、必ず手に取って内容をご確認ください。また、「楽器me」などの無料サイトも、上記のような理由で利用をお薦めできません。